HicK

ミニオンズのHicKのレビュー・感想・評価

ミニオンズ(2015年製作の映画)
3.9
《セリフが無い面白さ》

【メインより好き】
ミニオンという、メインシリーズの美味しいところだけを切り取ったスピンオフ。やっぱり面白い。

【しゃべれない。むしろ面白い】
しゃべれないという特性をハンデにせず、ボディランゲージとほのかな言葉でボケ倒す。むしろ、セリフが無い事に一種の心地よささえ感じる。頭を使わずとも目で楽しめる演出が最高だった。たまに発するカタコトの言葉も遠からず近からず的でツボだった。エレキギターが「スーパーメガウクレレ」だったり 笑。唯一、ナレーションが入る冒頭部分もシュールで面白い。

【その一方で】
過去1で荒い 笑。「どうしてそうなったのか?」などの過程を省略しまくったり、キャラの特性上、ご都合主義の展開が多い。ミニオンらしいと言ったら、らしい。ただ、クライマックスで残りのミニオンズが合流しようとするが、結局何もせず、再集結の意味が無かったのが残念。最後の戦いは団結するわけでも無く、全ての糸口がケビンにまつわる「偶然」なのでもったいない。

【声優陣】
スカーレット・オーバーキルは驚くことにオリジナルのサンドラ姉さんよりも天海祐希様の方が面白かった。ドスの効いた声 笑。「マイティー・ソー」のヘラ役といい、吹き替えが上手い。あとバナナマンも好きだった。キャラデザが当てがきに近いほど似ているのはなんで?笑。

【総括】
自分はもともとミニオンズが好きなので、ツッコミどころやストーリー自体がくだらなくても、彼らのキャラクター性として許容できた。なによりめちゃくちゃやってる純粋な奴らを見るのはとても痛快。セリフが無いからこその分かりやすさ・オーバーさ・古典的スタイルっぽさがとても体当たり的で面白かった。怪盗グルーフランチャイズで一番好きな作品。
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