ねこたす

アイ・フランケンシュタインのねこたすのレビュー・感想・評価

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サラ~っとフランケンシュタインのあらすじを断片的に流して、物語が終わったところから始まる。
ほう、なるほど。これは怪物が人間性を獲得する話でもするのかな? と思ったら全くそんなことないの。びっくりした。

あまりに脚本が酷すぎて、大した話が進行しているわけでもないのに混乱する。以下ぶつぶつとボヤキを。

まず、博士を葬った後に襲ってくる悪魔。なるほど、そういう西洋ファンタジーなお話なのね。と思ってると、ガーゴイルが味方する。ガーゴイルって敵なイメージだけど、そうかこの話では人間の味方か。なるほど。

ちなみに、この後旅に出て200年ぐらい経過する。何やら修行して強くなったらしい。"現代に蘇ったフランケンシュタイン"をやりたかったのは分かるけど、物語的な意味は見いだせない。

このガーゴイル一味の親玉、女王リオノア。このババアがとにかく曲者。最初は怪物を暖かく受け入れて、名前を与える。それなのに、次に会った時には許せない、監禁よ!!なんて言い始める。
しかも、判断ミスで一番の部下を失う迷采配。ことごとく裏目に出る。毎回毎回言うことが違うので、観る方はとことん混乱する。その本が奪われると人間が危ない!と言っておきながら、自分の身が助かると私がいる方が人間の為だわ~と勝手なことを言う。更年期障害の恐れありです。

対する悪魔側もなんだか無能丸出し。相手本拠地をせっかく襲撃して、しかも作戦も上手くいき相手の親玉を人質に取る。圧倒的に有利な状況なのに、けっこう素直に取引に応じてあげている。
そして、跡をつけられ悪魔側の本拠地の場所が怪物にバレてしまう。まあ、それでも研究資料と研究体両方手に入れば一石二鳥かと思いきや、資料が奪われまざまざと逃げられるの。

え? 嘘でしょ?と声を出してしまいそうになった。
それもガーゴイル側の襲撃に人員を割いていて手薄だった、とかそんな言い訳が付けば納得するのにそうでもないの。無能。
しかも、女博士に八つ当たりして、「怪物と資料手に入るまで家に帰ってろ!」なんて言う。そうしたら案の定、彼女の元に怪物がやって来る。裏目だよ裏目!

そういえば、フランケンシュタインと言えば醜悪な見た目から蔑まれてという設定だったはず。確かに顔や身体に縫った傷はあるものの、そんなに酷くは見えない。これって致命的なミスじゃないでしょうか。

まあどうやら、怪物の再生の秘密を暴き大量の死体を用いた軍団を作ろうとする悪魔側。まあそんなの作らなくても、ガーゴイルぐらいやっつけられそうなんですけどね。

怪物もすごい良いやつだから、女王が頼りだ!と言ってこの情報を届けにいく。この期に及んで信用しない女王。一番の司令官を尾行させ、撃退されるという大失態。

そもそも、ガーゴイル的には怪物が敵の手に渡らなければ大丈夫と思っている。しかし、観客は女博士が既に敵の手に渡っているのを知っている。
なので、このやり取りそのものにフラストレーションを感じるわけなのです。

ガーゴイル怒って全軍で怪物を倒そうとする。すると、誘導された先には、悪魔の本拠地が!
なのですが、お互いの本拠地近すぎじゃないですかねえ? なんだか2~3ブロックしか離れていないように感じるのですが。

本当にとっとと怪物を信用していれば、軍団が完成することもなかったのにね。女王、驚いてボケっとしてるの。さっさと攻撃しろよ!!

そして、ラスボスとのバトル。怪物には魂が無いから、お前には自分の息子の魂を入れてやろう~とご満悦の悪魔リーダー。しかし、怪物には魂が芽生えていた…! ので、不意を突かれリーダー撃破。オマケに、軍団全て壊滅。なんというヤッツケ感。事前に確認しておきなよ…。

そもそも、人間を襲う悪魔と守るガーゴイルという設定にいまいち信用が持てない。なぜなら襲っているシーンも守っているシーンも無いからだ。人類は絶滅の危機なんて言いながら、割と普通に暮らしてないか?

女王の強さは全く分からなかったけど、崩れ落ちる建物から救い出したその一点だけは役に立った。よくやった。

あえて怪物と書いてきたけど、フランケンシュタインは怪物を作った博士の名前でそれが怪物の名前とごっちゃになっているのは有名なところ。だから、フランケンシュタイン!と言われ、違うみたいなメタ的な笑いをやっているのかと思った。

それなのに、最後に私はフランケンシュタインだ!と言わせた。自分の運命を受け入れたということ? 親としての博士を?
それなら、「アダム。アダム・フランケンシュタインだ」って言わせればいいのにね。与えられた名前と受け継ぐ名前と丸く収まっただろうに。

ぐだぐだと書いてきたけど、これが冗談じゃないのだから。実際に観て、これが本当だということをその眼で確認してもらいたい。おススメはしないけど