眼を見張らずにはいられない鮮やかな色彩美と折々に挟まれる重厚な旋律の響きがとても印象的だった影絵アニメーション。
世界お伽話集といった感じで、アフリカ、南米、チベットなど様々な国を舞台にした異国情緒溢れる6編から構成された短編集。
人物は影絵であるために黒一色で表情がわからない分、却って想像力を掻き立てられる点に特に技巧を感じます。
黄金の首飾りの目に痛いほどの鮮やかさと、手渡されるときにシャラリと響き渡る音。
グラデーションが効果的な背景。
登場人物たちが唄う、歌詞のないのに壮麗な旋律…等々。
展開というより、職人芸に近い芸術の妙を味わうための作品。