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アマデウスのoriのレビュー・感想・評価

アマデウス(1984年製作の映画)
4.8
情熱とプライドが渦巻く、
内側に激しさを秘めた人間劇

鑑賞からしばらく経ちますが、
今作のなんともいえない素晴らしさをうまく言葉にできずにいたら、だいぶ日が経ってしまいました。

努力家で経済的にも品位のあるサリエリ。
彼は天賦の才に見舞われるが浪費家で経済観念に乏しいモーツァルトへひどく嫉妬する。

でもサリエリは、モーツァルトのすばらしい才能を心から理解していた。
だからこそ歯がゆくつらくどうしようもなく苦しんでしまうのデス…

幼い頃から神様に祈り音楽に全てを捧げた男と
音楽の神様に微笑まれ天賦の才に見舞われた男。

〝一小節ごとに私は敗北の悲しさを知った〟
このセリフからはなんともいえない苦さを感じました。

一方モーツァルトも彼は彼で天才であるがために苦しむのです。
天才と称され、壮大なオペラを作曲している自分であり続けたいという理想に、病に侵されてボロボロになっていく体がついてきてくれない。
挙げ句の果てに粗探しされたり…。

二幕でモーツァルトの指揮を振る姿からは、
怖いくらいの激しい情熱を感じて、鳥肌が立ちました。

作中でサリエリは、
「わたしは凡人の代表だ」
という言葉を残しています。
でも〝凡人〟といわれる人の中にも、才能に溢れた人は大勢いると思うのです。
そして彼もその1人。〝凡人〟とい言葉じゃくくれないすごい人だと思うの。
ただ同じ時代同じ場所ににそれを上回る〝天才〟が存在してしまっただけ。

運命ってとっても不思議だしときに残酷なものだなあ

壮大な音楽と、ストーリーに息を止めて見ているかのようでした!
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