ちろる

スイートプールサイドのちろるのレビュー・感想・評価

スイートプールサイド(2014年製作の映画)
3.7
毛が生えなくて悩む男の子と、毛が生えすぎて悩む女の子のブルース。
大人から見てみれば、クスッと笑ってしまうこともこの年齢にとっては勉強も手につかなくなるほどの重く辛い悩みの種だ。
須賀健太くんがハラハラドキドキの毛抜きシーンで、ジャングルの探検に模して妄想をしてしまうシーンがキモ可愛くて。お腹抱えて笑ってしまった。
2人の初めての毛抜きシーンは台詞だけ聞くと妙にセクシャルな雰囲気になるように作った、松居監督のこのふざけた変態的センス、私は結構好きですよ。
毛深に悩む相手役の刈谷友衣子さんも一見超絶いやらしくなりそうなギリギリのシーンの数々を本当に真っ直ぐに「毛」という魔物に悩む純朴な乙女を演じきっていて好感度高かった。
コンプレックスって多分側から見たら意外と色んな解決策は考えられるのに、なぜかコンプレックスという檻の中に閉じ込められられると当人はもうジタバタしてこの世の終わりだと思うしかない。
ラストに向けてみるみるうちに狂気の沙汰で、やっぱりシュールなコメディにしか見えないんだけど、別の見方をすればこの年代の閉じ込められた少年少女たちの純粋な姿を真剣に見つめてから松居風に調理したのでは?とも感じました。
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