サチ

ヴィオレッタのサチのネタバレレビュー・内容・結末

ヴィオレッタ(2011年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

ヴィオレッタの目から光がなくなるのは母から写真を撮られた日から。
ヴィオレッタにとって写真を撮られることが嬉しいのではなくて、母と一緒にいることが何よりも幸せだった。
でも、成長していくにつれて母が自分をお金儲けの道具にしていると気づく。

一方で母は愛情表現が上手ではない。ヴィオレッタへの愛を自分が表現したい芸術の一部にしてしまう。彼女にとってはこれが精一杯の愛なのかもしれないけど、写真を嫌がるヴィオレッタの心を傷つけるのは虐待になってしまう。

ヴィオレッタと母の調和を取っていたのはバアバだった。バアバが亡くなってから、ポルノ写真は問題視され、ヴィオレッタは学校に行かなくなり、母は親権を取られそうな状況になる。
バアバがいた時に見え隠れしていた問題が全て浮き彫りに。
この過程が現実的で目を背けたくなるような場面なのに、ヴィオレッタの変貌が美しいと思ってしまう。
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