Laggies、''怠惰な大人''という意味だそう
冒頭柵をよじ登ったところから初期のA24御用達のティーンエイジャーが盗みを働く話かと思ったら全然違う、どちらかというとエイス・グレードやグロリアのような、空回りしてしまう人間関係の模様を背伸びすることなく描いている内容だった、めちゃくちゃよかった ただの凡庸なラブコメじゃない、ジャケと邦題がもったいない
サム・ロックウェル扮するクレイグがいい役だった、キーラ・ナイトレイ扮するメーガンの色んなものに追われて余裕がなくなって、正しい判断ができなくなっているさまも、クロエ・グレース・モレッツ扮するアニカの初めは尊敬できる人間として近づいた女性が自分の父親との関係を垣間見てしまった瞬間の表情だったり、軽い人間ドラマでは収まらないぐらい素敵なシーンが盛り沢山だった
特に終盤の、友人に何の気なしに2人の写真を送ろうとしたときに全てが崩れた瞬間 どんどん気の合わなくなっていった友人とは死んでも関係を経つことができないとわかった時、自分の人生のレールががんじがらめに全て定められてしまったようなあの瞬間は、物語の終わりのあのタイミングで起こってこそ意味があるように感じた 初めは父親の不倫に気付いてそれ以来意図的に遠ざけるメーガンだけれど気付かぬうちに自分もアンソニーへ同じことをしてしまい、皮肉にも似た者同士だという事を感じさせてしまう描写
人は間違いを犯すし、それを容認したりはしないけれどその回数だけ大きく成長していくような、そんな人間模様が見て取れた
反面教師として鑑賞しても、似た箇所があったら勝手にシンパシーを感じて一緒に沈むのでもいい この作品は人間関係に囚われてきた人へ少しだけ余裕をくれる賛歌だ
他作も鑑賞したいけど殆どが日本に来ていない、辛い、、!!!
A24北米配給🇺🇸