リスボンに誘われての作品情報・感想・評価

リスボンに誘われて2012年製作の映画)

Night Train to Lisbon

上映日:2014年09月13日

製作国:

上映時間:111分

ジャンル:

3.5

あらすじ

スイス・ベルンの古典文献学教師ライムント・グレゴリウス、57 歳。多様な言語に精通し、チェスの名士で、同僚 や生徒から畏敬される存在。学校へと向かうある嵐の朝、グレゴリウスは橋から飛び降りようとする赤いコートを 着たポルトガル人女性に出会う。彼女が持っていた一冊の本を手にしたことがきっかけで、ライムントは何かに取 りつかれたようにリスボン行きの夜行列車に飛び乗った。リスボンで、著者アマデウ・デ・…

スイス・ベルンの古典文献学教師ライムント・グレゴリウス、57 歳。多様な言語に精通し、チェスの名士で、同僚 や生徒から畏敬される存在。学校へと向かうある嵐の朝、グレゴリウスは橋から飛び降りようとする赤いコートを 着たポルトガル人女性に出会う。彼女が持っていた一冊の本を手にしたことがきっかけで、ライムントは何かに取 りつかれたようにリスボン行きの夜行列車に飛び乗った。リスボンで、著者アマデウ・デ・プラドの妹や親友を訪 ね歩くにつれて、アマデウの人生が徐々に明らかになっていく。独裁体制下の激動の日々を生きたアマデウの誇り、 苦悩、レジスタンスの同志との友情と裏切り、生涯の恋、そして本を著した理由。アマデウの人生を辿るその旅は、 ライムント自身の人生を見つめ直す旅でもあった。旅の終わり、ライムントが見つけたものとは―!?

「リスボンに誘われて」に投稿された感想・評価

のび

のびの感想・評価

3.0
1冊の本と出会い、そこに書かれた物語をくぐり抜ける。その過程で読み手の心境やものの見方に少しずつ変化が起こり、その本を読んだあとでは読み手の人生の有り様や世界の成り立ち方が大きく変わって見える。そんなふうに1冊の本を読むことで人生の方向が大きく変わったという経験は、読書する人なら多くの人が体験したことがあるだろう。

映画『リスボンに誘われて』は、主人公の老教師グレゴリウスがたまたま1冊の本を手にすることからはじまる物語。死と背中合わせに書かれた1冊の本が読む者の心をとらえ、人生をよりよき方向に導くことを描く。

「人生の重要な分岐点、生き方が永久に分かれる瞬間に騒々しい演出があるわけでもない。実際は人生に変化をもたらすものは、密やかに忍び寄る」。本作に登場する本の著者・アマデウの言葉のとおり、グレゴリウスの人生もまた変化をしてゆく。まるで本を読むときのように、ゆっくりと。それは本人が気付かないくらいに密やかに。本作はその変化の軌跡を描く。

だからこそ、グレゴリウスがそれまで歩んできた人生をもっと描いても良かったのではないか、という物足りなさを感じる点が少し残念ではある。いくら人生に倦怠を感じているとはいえ、グレゴリウス自身も年齢を重ね、別れた妻との生活や高校の教師生活で積み重なったものがあるはずだ。そのあたりの描写がもっと丁寧にあれば、本作はより深みのある映画になっただろう。
mikoyan358

mikoyan358の感想・評価

4.5
2015/5/31鑑賞(鑑賞メーターより転載)
橋から飛び降りようとした謎の女を救い、その女が残した本の著者を追ってリスボンへの列車に飛び乗り...序盤から胸ぐらつかまれるようにぐいぐいと引きこまれていく。風光明媚なリスボンの景色をバックに、様々な人々と出会う中で作家アマデウの人生を追い、その中でぶつかりすれ違っていく人達の記憶を追体験しながら少しずつ変化する主人公。派手さはないが、その心情をかみしめもう一度二度と観てみたいと思わせるこういう映画こそ、真の名作だろう。劇中に登場するアマデウの著書の一節が、これまた非常に含蓄あり心に響き渡る。
結末わすれた
以前から『リスボンへの夜行列車』という本を読みたいと思っていたのだが、この映画がそれが原作になっているということを観終わってから気づいた。
偶然1人の女性を助けたことから広がっていく人間ドラマ。
事故でメガネを壊したことも偶然の出会いを生む。
難解なフェルナンド・ペソアの詩を引用したことにより、場をシラケさせたというエピソードが、私もペソアを読んで意味がわからなかった一人として面白かった。
BGMも殆どなく静かにストーリー流れていく。
じんわりとして良い作品だった。
rainhappy

rainhappyの感想・評価

3.4
女性の持っていた本を書いた"アウデウ"の人生を教師が掘り下げていく静かにゆっくり謎を解いていくストーリーだった。

途中難しく感じた部分もあったが最後まで見ればなるほどなって思います。
レジスタントや秘密警察など歴史を知っていればもっと話が読めて面白く感じたと思う!

スイスは電車が動き出したばかりどったらドアは開いたままだから乗ることができる。映画でこういう文化の違いを知るのも楽しい!
な

なの感想・評価

3.5
もっとハートフルな映画かと思いきやそんな事無かったー
独裁政権下のポルトガル?と現代が行き来する物語。つくづく平和な世の中に生きてるなーと思った。なぜか哲学的な言葉もすんなり入ってきて、印象に残ってる言葉もあります。
リスボンの街も本当に綺麗だった。
YUKI

YUKIの感想・評価

3.5
文学と連動すると映画は
また面白くなる。
ショーン・コネリーの『小説家を見つけたら』とか
ニコール・キッドマンの『めぐりあう時間たち』
なんかもそうだった
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「人生の重要な分岐点-
生き方が永久に変わる瞬間に
騒々しい演出が
あるわけではない

実際には-
人生に変化をもたらすものは
ひそかに忍び寄る

その瞬間は
静かに展開し-
まったく新しい光のもとに
人生が照らし出される
それは静かに起こる

そのすばらしき静寂にこそ
特別な高貴さがある」
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よく出来た作品だと思う。
ポルトガルの独裁政権「エスタド・ノヴォ」
のことはよく知らないけど
知らなくても雰囲気とストーリーはよく分かる。
景色もキレイだし
建物も異国情緒がある。
バーが素っ気なくて、何の飾りもなく、
びっくり。
アメリカや日本ともまた違う。
共産国みたい

ラストですべての人に救いがある。
自殺をしようとした
メンデスの孫娘にも
nutaki

nutakiの感想・評価

5.0
一冊の本との出会いが、何故か彼を旅へと駆り立てた。出だしからミステリアス。本の持ち主を尋ねる旅はアマデウという一人の男の人生を辿る旅へ。リスボン。素朴で素敵な街だ。やがて明かされるアマデウの人生は彼の人生を振り返ることになる。主役はジェレミー・アイアンズ、さすがに年取ったけど、衰えてない渋い抑えた演技に魅了された。アマデウ役は『ボードウォーク・エンパイア』で顔が半分のハーロウを好演したJ.ヒューストン。ストーリー展開も俳優も派手さや奇抜さはなく地味で淡々としてるが、それがこんなにも心地良い空間の作品を作り出した。若い人には好まれそうもないが中年以降の年代は心掴まれるだろう。ラストシーンに号泣。
秀作。特に冒頭のつかみが素晴らしい。
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