あかねちん

マエストロ!のあかねちんのレビュー・感想・評価

マエストロ!(2015年製作の映画)
3.6
だめだめな人たちが集まって音楽をやるというのは音楽映画では結構のくある設定だが、どの映画でも人々が一つのものを作り上げ、一致団結する姿はどんな姿でもジーンときてしまう。

この映画もそんなプロの音楽家としてはちょっと欠けた人たちが再結成し、西田敏行演じる変人指揮者の元大舞台を目指すストーリーだが、タイトルが"マエストロ!"だけあってこの作品においての西田敏行のキャラクターが出たしから濃い!もはや出落ちのレベルでインパクト大だった。

何しろタクトではなく、工具で指揮を取り、荒っぽい関西弁でけちょんけちょんに団員を貶しまくる。そんな西田敏行の熱のこもった演技が観れる映画。

そのほか主演松坂桃李やmiwa、その他脇役に関しては、正直、その西田敏行のインパクトに比べると弱め。miwaに関していえば初演技なのでしょうがないのかもしれないが棒演技...松重さんも出演し、且つナレーションを途中行っていたのだがナレーションはもう孤独のグルメのゴローさんの心の声にしか聞こえないw

音楽映画だけあって演奏シーンは迫力があり、それだけのためにここまで観てよかった〜と感じたが、欲をいえば曲目が多い方が飽きずにもっと楽しめるかなあと。ほぼほぼ練習シーンなのでベートーベンの交響曲第5番「運命」の1小節目だけで結構な尺。観ながら「ここまで引っ張る?」と次の展開が欲しくなってしまった。

たくあんの豆知識に感心し、オーボエ&クラリネットのリードに関してはあるあるでそういう細かいネタは楽しかった。中学で吹奏楽をやっていたので久々に自分で楽器をやりたくなった。
あかねちん

あかねちん