ニトー

紙の月のニトーのレビュー・感想・評価

紙の月(2014年製作の映画)
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吉田大八監督の作品は毎度音楽の演出が面白いなーと思っていたのですが、今作でも健在でした。宮沢りえが悪事を働こうとしているときにかかる音楽のアンビエントなノイジー感とか。

 あと出演してる人が全員びった。宮沢りえは言わずもがな、大島優子の軽薄な女感とか小林聡美のお局正論ジャスティスウーマン(暗黒面の素養あり)とかメインの女性はもちろんのこと、池松壮亮(この人セックスばっかしてんなー)とか石橋蓮司の「お前実はそうだんたかい」とか田辺誠一の「こいつわかってないな・・・」感とかねー。特に池松くんの不機嫌演技がいつ見ても演技っぽくなさすぎて笑うのですが。

 あと演出がうまいんですよね。宮沢りえの心情表現として音楽をちょっとメロい感じにしたりとか、一線を越える表現としてのホームの使い方とかとか。あとスローモーションの使い方もここぞってところでしか使っていないのも効果的です。いや、ザック・スナイダーを批判しているわけではないのですが、アクション意外でもちゃんとスローって効果を発揮するのだとあらためて思ったんですよね。

 犯罪描写が細かいのもいいですねー。どうでもいいですけど宮沢りえのベッドシーンって特定の年代の人にとってはかなりありがたいものなのでは。それとも遅すぎかしら。あ、サンタフェがあったか。
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