しまかす

紙の月のしまかすのレビュー・感想・評価

紙の月(2014年製作の映画)
4.5
他人に分け与えることで何者かになりたかった梨花、夫はタイの男の子にはなり得ず、光太に彼を重ねる。心は底無し沼のよう。
ついぞ足場が崩れ、畳み掛けるように世界を壊していく平林、旦那、隅さんの言葉。リアリティラインぎりぎりの淵に立っているかのような感覚、爽快感、エンターテインメント。
ラストシーン、渇望し続けたソレを手にした梨花は、ようやく少女から脱却できたことだろう。

個人的な話をすると、従兄弟の息子が余りにも池松壮亮に似すぎているので、彼の濡れ場を見ると複雑な心境になる。

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