ことのは

紙の月のことのはのレビュー・感想・評価

紙の月(2014年製作の映画)
3.5
【最も美しい横領犯。】

銀行員の主婦が起こした、巨額の横領事件を描いた角田光代の小説を映画化したお話。

昨日から引き続いて、吉田大八監督作を久しぶりに鑑賞。

これは本当に宮沢りえの美しさ儚さに尽きる。
今にも壊れそうな危ういガラス細工の様な脆さを、息を呑むほど美しい表情・演技で魅せられて、最後に銀行の窓を壊して駆け抜けるシーンの見事。

彼女が手に入らないと分かっていながら、手に入れようとした、『紙の月』に手が届きそうな刹那。
ラストで彼女は異国の地で、本当の月を手にする事が出来たんじゃないだろうか。
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