性と女性の在り方を倒錯的に描いた問題作、と言ってしまうとあまりに上品すぎるだろうか。
「人生でもっとも屈辱的な数字は、3+2」
性への方辣さがテーマになっているから衝撃的な気がするけれど、社会の道徳規範に馴染めない息苦しさは、誰しも持っているはずだ。
それをそうだと露わにすると具合が悪いので、みんな平然とした顔をして、大人のフリをしているだけで。
でも、それがどうしてもできない、ある意味純粋で、欲望に素直な魂が、社会に反抗的に生きた場合、こういう屈辱を烙印されて、ひりひりとした痛みを負うことになる。
それでもやめられない場合は、それが勲章となるまで、突き進んでゆく。