このレビューはネタバレを含みます
センセーショナルな描写がよくクローズアップされるけど、1人の女性の成長記、あるいはジョー(ステイシー・マーティン)とジェローム(シャイア・ラブーフ)のラブストーリーと捉えれば、面白い切り口のよくできた物語だといえる。
第三章「ミセスH」での、H夫人ことユマ・サーマンが息子を連れてHの浮気相手であるジョーの許に訪れる行動は、ある種猟奇的で目が離せない展開だ。
逆にその直後の第四章「せん妄」での、エドガー・ポーと重ねられたジョーの親父さん(クリスチャン・スレイター)のくだりは何のことやらよくわからないし、直接的にはジョーの物語ではないので退屈でしかない。
物語として必要なシーンなのだろうけど、ここはもう少しわかりやすくして欲しかったというのが正直なところだ。
あまり事前知識を得ないで観たので、前篇後篇に分かれていると思わなかった。もちろんVol.1とVol.2があるのは知っていたけど、単純に続編だと思っていたので完結しなくてびっくりした(Vol.2を観るつもりはなかった)。
少なくともVol.1を観た段階では、印象は悪くない。