いいなあこの作品。私が観てきたジュリエット・ビノシュの中でこのマリーが一番素敵だと思う。私にとって初ビノシュの『汚れた血』以降全てを観てきたわけではないけれど、実は彼女はあまり得意ではなかったのがこれで一気に好転（笑）。
出会ったその日に一夜を共にして次の朝起きたら15年後。
26歳から一気に41歳。あたふたするコミカルなビノシュがすごくいい。
物語自体も説明し過ぎないのがとてもいい。見ていればその15年の間にあったことがだいたいのところわかる。で、この「だいたいのところ」の匂わせ加減がいいんだけども、この辺の曖昧としたところが日本未公開とさせたのかしらなどと思いながら（笑）。
ちょっとせつないんだけれどマリーとその周りの人々が今幸せだといいな。そんな終わり方。
最後まで説明なんてしてくれない。いや、だからそこがいいんだって（笑）。
