みむさん

ロバート・デ・ニーロ エグザイル/ビーイング・フリン 〜僕と父さんをつなぐもの〜のみむさんのレビュー・感想・評価

3.5
ロバート・デニーロとポール・ダノが父息子を演じるヒューマンドラマ。「アバウト・ア・ボーイ」のポール・ワイツ監督作。
ニック・フリンの自伝的小説の映画化。

これ未公開でスターチャンネル放送時は「ビーイング・フリン 僕と父さんをつなぐもの」だったのに誤認狙いみたいなDVD邦題とパッケージ酷いな。わりと良いドラマなのに。

幼い頃に父と離ればなれになり母を亡くしたニックに突然父から連絡が入り再会、父は厄介なことばかり起こすが二人はどうなっていくかという話。

面倒な父を避けながらも心の片隅に父からの言葉あり。作家志望ながら覇気なく無職のニックは意義のある仕事・人助けをしたいとホームレスのシェルターで働くことに。

チャラチャラしながらも根はイイ奴優しい奴、仕事を通して自身の生き方や存在意義を見いだしていくんだけど、ホームレス化したお父さんがちょいちょいやらかす。

パッと見反抗期の息子とウザいお父さんのドラマのようにも見えるが、家族を支えた母の死や社会福祉の制度の隙間から抜け落ちてしまった人たちの姿、都会の片隅に暮らす貧困層の姿も垣間見える。

ロバート・デニーロが偏屈で鬱陶しい父ジョナサンを演じ、ジュリアン・ムーアが亡き母ジョディを演じてる。

ジョナサンの悪態、あれは確かに息子からすると相当面倒くさいだろうな。それでも父だから突き放し切れないニックの優しさ。

ポール・ダノのテンション低めの演技も良い。作家志望ということで彼の語りで描かれる父子の不器用すぎる交流と絆。

※またポール・ダノ殴られてた😂