SHIROHITO

誘拐の掟のSHIROHITOのレビュー・感想・評価

誘拐の掟(2014年製作の映画)
3.7
『A Walk Among The Tombstones』

俳優としてなんかアクションのおじさんみたいになってきたリーアム・ニーソン主演作だけど(何様)、予告で「Black hole sun」が流れただけで観てしまった。『Social network』の「Creep」然り、有名曲のカバーやアレンジを予告に使われると観たくなる単純さ炸裂!

○あらすじ○
元警察の自称探偵マット(ニーソン)がある男から依頼された誘拐事件について捜査していくうちに、過去に同一犯と思われる事件があったことが分かる。そして新たな誘拐事件が起き、マットは人質救出に動き出す。

タイトルとかコピーとか『96時間』感押し出してるけど全く別物。終始落ち着いた薄暗い画で淡々と展開していくサスペンススリラー。ノワール。

良かったです。
もー最初の約5分ー!!!特にタイトル出てからのオープニングクレジットが好き過ぎてテンション上がった!不吉な出来事を予感させてコワ気持ちイイ!!
ゆったりとした不穏な旋律に乗せて1人の裸?の女性らしき姿が寄りで映る。乱れたブロンドの髪、白い肌、その女性に優しく触れる男の手。そこから更に映し出される映像に、これは愛し合ってる男女の光景ではない…と気付かされる。その全てが凄いアップかつスローで、観客が少しずつ恐怖心を抱くようになってる。状況を理解し強張る体と充満する不穏な空気。これは明るく楽しい映画じゃないです宣言!
おい、めっちゃイイやんけ!去年公開のイスラエル映画『オオカミは嘘をつく』ばりに怪しくて美しいオープニングだった。

中盤は少々ゆったり過ぎて、いざ犯人と対峙するまで退屈と感じる人がいるかもしれません。自分はあのノワールなのが大好きなので、気持ち良く観れたし後半のハラハラ展開と同じように楽しめました。
マットの相棒ポジションのホームレスの子供TJとの関わり方も凄く良かった。付かず離れずの距離感でTJとやり取りする姿に、子供扱いしない渋い男がかっこよい。『96時間』シリーズで落とした株を取り戻した。(何様pt.2)

ただラストの山場、元警官の癖に危険な場所でやすやすと後ろを取られる行動は理解できない。背中を向けていいのは壁だけだ…とヒットガールも教えられてたろー。
それとあんなに人を殺す為の道具が溢れてる場所で、マットを襲う武器にアレってあり得ないでしょう。主人公が勝つ為に敢えて弱いので襲ってるとしか思えない。
などゆったり進む中盤よりも見せ場のラストの方が苛つきポイント多かったな。

『ザ・ゲスト』でも思ったけどダン・スティーブンスはやっぱりカッコイイ。次は彼のほのぼの家族ものとか観てみたいな。

ニーソンもダンもとてもカッコいいので、ノワールな雰囲気好きでいい男が好きな方はオススメです。あとSoundgarden好きも?
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