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ジョン・ウィックのkoyamaxのレビュー・感想・評価

ジョン・ウィック(2014年製作の映画)
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いいぞ!もっとやれ笑

闇世界から足を洗った凄腕の元殺し屋、ジョンウィック。
大切なものを奪われ、復讐のためにマフィアと戦う。という話。

物静かな男が怒りを爆発させるとき~。
愛したものを踏みにじられたとき~笑

ジョンウィックがヤリに行く理。敵がヤラれる理。
そしてあとはヤルだけ。というシンプルさがいいですね。


殺された「愛犬の復讐」というのが、深く沁みます。
もちろんこれは、破壊された「奥さんと過ごした安寧な日々」なんかの意味合いも含まれるのでしょうが、直接的な「奥さんの仇討ち」とはニュアンスがだいぶ違い、

本来持っている穏やな性質、今の孤独と向き合い共存しながらも培ってきた営み。その中で生きていく謙虚さ。慎ましさ。内包した自尊心。
それらを胸に秘めて生きる男の「触れてはならないもの」に抵触したという描写が短いながらも、「犬の死」に集約されて表現されていたので、、踏みにじられたもの意味合いが根深いです。


これだけやられりゃ、動機の疑問もない!

ということで、あとは復讐イベントをワクワクして観れます笑
犬を殺したやつが果てしなくゲスで浅はかな人間性というのも、もっとヤレ感を焚きつけます笑


鑑賞前、ねちっこい壮絶な戦い方も想定してましたが、わりとサクサクと無双的展開で進みます。
ですが、「愛するものを殺された怒り、その感情一つ」の意味が外れず、最後まで軽薄にならない一定のトーンを持続させているので、

「派手だけどなんで戦っているの?」
という「意味はないけどやってるアクション」迷路に迷い込まずに済みました笑


「自分もプロの殺し屋のくせに殺されてくやしいのかよ。」
というごもっともな、過去の因果応報的なことも言及してますが、
一般論ではなく、これまで仕事一筋生きてきた人間の、あえて主観的なところで描かれるところにもまた、ブレがなくて良かったです。


その補完ということではないとおもいますが、一個人の復讐譚と対称的に「殺しのプロ社会」の存在があり、こちらは善と悪と違う概念のルールでしっかり働くというのがとても印象的でしたね。

復讐というと個人の感情的な、大きな目で見るとひどくマイナスな行動に感じますが、

いずれにせよルールに外れるものは鉄槌を下す。

その姿勢がはっきりとあり、陰惨な話にもなにか善悪を超えた毅然としたスタンスに宿る輝きというか、希望を感じました笑

どんな世界で暮らそうともルールは守るべきだし、他人の生き方を阻害してはいけないですね。
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