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ジョン・ウィックの&yのレビュー・感想・評価

ジョン・ウィック(2014年製作の映画)
4.0
【2015/11/18:TOHO新宿】
「殺しの動機が弱い」とか聞いてたけど、は?どこが?って感じ。動物好きなわたしはあのアホ面ボンボン息子(顔からしてムカつく)が憎くて憎くて仕方なく、あのマヌケな腰タオルをひん剥いて下半身の(どうせ)貧相な標的にぶっ放してやれよ!!などと心中口汚く罵りつつ観ていたが、すぐにああそんなのヤボだわーと思い直した。感情の昂りこそが仕事のモチベーションだけど、仕事の遂行自体に感情は持ち込まない。速くて、無駄なく、正確。そんなジョンのソリッドな仕事ぶりにシビれた。

なんかこういう奴身近にいるなと思ったんだが、そういえばちょっとうちの会社の社員ぽい。というか、あの殺し屋組織自体が外資系企業ぽい。スピードと結果命、出戻り入社に寛容、当たり前に存在する掟、ダイレクトに手にする報酬、効率重視ゆえ面倒なことは専門性高い業者に丸投げ(さらにその業者をすでに買収済み)…等など挙げればキリなし。わたしは鉛筆で人殺したりしないけど。あのエゲツなさ、なんかやけに生々しかったです。

「キアヌの動きにキレがない」「いやいや5年ブランクのリアリティだ」とかアクションのディテールについて色々言われてるようだけど、こういう映画を観慣れないわたしにとってはキレッキレだった。何故ラーメン二郎で野菜マシマシな50歳があんな細長体型で動き回れるのかと、尊敬の念すら。キアヌさん、すげえ。

ヤバい殺し屋の男がいつカタギの女と恋愛してたの(危ないじゃん)?とか、掟破っていいならあの医者買収して毒薬飲ませれば一発じゃね?とか突っ込みたくなるのは寧ろ昭和の日本映画っぽくて大歓迎。自分が名画座オーナーだったら鈴木清順「殺しの烙印」と2本立てで上映したい(早稲田松竹さん文芸坐さん、お願いします)!

日頃観ないジャンルなので気軽に観に行ったけど、楽しかった〜。欲を言えば、デフォーさんのほうれい線をもっと堪能したかったのと、本当に犬好きだと「すぐ次の犬」はない、かな。