ミーハー女子大生

ジョン・ウィックのミーハー女子大生のレビュー・感想・評価

ジョン・ウィック(2014年製作の映画)
2.5
アクションシーンは見応えがありましたが、脚本がイマイチでした。

この映画は、とにかくボスがバカです。
まず、主人公であるジョンを大勢の部下に襲わせるのですが、あっさり皆殺しにされます。
それを側近から知らされて言ったセリフが 「やはり失敗したか」 こいつは部下の命を何だと思っているのでしょうか。
カッコつけてロシア語の格言つぶやいてる場合か。

そして側近。
ロシアンマフィアの一員なのに、ロシア語が分かりません。
何故こんな奴を雇っているのでしょう?

ジョンの行動もかなり極端です。
「敵の犯した罪と同等の罰を与える」というのが、物語の常識と私は思 っていましたが、この映画でそんな考えは通用しません。
ボスの命令でバカ息子を護衛していただけの部下達は、気絶か骨折程度で充分なのに、あっさり命を落としていきます。
即ち序盤の惨殺も含めて、命を軽く描き過ぎています。

かと思えば、命を狙ってきた女殺し屋は殺しません。
同業者だからか、 女だからかは分かりませんが、殺し屋協会的な組織の背景をきちんと描 いていない為、行動に一貫性を感じず変なストレスが溜まります。
明らかな悪役なんだから、こいつこそ殺しておくべきだろうと。

さらに教会のシーン。
手当たり次第に人を殺しまくり、牢屋の中で仕事する女達は何故か殺しません。
ロシア語で「ごきげんよう」とか寒いんだけど。
ジョンはすでに殺人鬼にしか見えず、説明するシーンはありませんがおそらく女は殺さないという設定も、キャラとしての魅力には至っていません。

あれだけ部下を殺され、金や貴重な交渉手段も燃やされたというのに、 気絶したジョンを即座に殺さないボス。
こういうお決まりの、わざとらしいピンチって大抵のアクション映画にありますが、伝説の殺し屋という設定なら気絶は止めて欲しかった。
1発殴って恨み言を述べて、「殺せ」と言うまではいいですが、何故か 立ち去るボス。
すぐに追いつめられて、息子の本当の居場所をペラペラ喋ります。

その結果、護衛の部下も息子も悲惨な事に。 ジョンの仲間であるスナイパーを八つ当たり同然に殺し、それをわざわざジョンに教えてスタコラ逃げ出すボス。
威厳も何もあったもんじゃない。
案の定ジョンに追いつかれます。
ですが車の中では何故か笑っている。
「なかなかやるな」とか、どの口がほざいているのか。

そしてクライマックスシーン。
ボス「弾はいらない。拳で勝負だ!」 いまさら何言ってんだ・・ 結局ナイフを取り出す。
何なんですかねこれ・・もうお腹一杯です。 全くお勧め出来ません。

ストーリー 2
演出 3
音楽 3
印象 3
独創性 2
関心度 2
総合 2.5