このレビューはネタバレを含みます
【 愛を失くしたブギーマン 】
銃の閃光が、闇に爆ける。
真っ赤な血が闇を赤に染める。
闇が闇を切り裂く。
この世の中には、決してやってはならないことがある。
この世の中には、決して踏み込んではならない世界がある。
この世の中には、決して関わってはならない男がいる。
“愛”が存在するか否かで、天国か地獄かが決まる。
愛が大切ということは誰でも知っている。
だけれど、本当の意味でその人にとっての愛はその人にしか分かり得ないのだ。
この世に、「たかが…」なんてないんだよ。
ジョン・ウィックを観ていると、大切な存在を失くすごとに、激しく怒る描写が描かれている。
本来、“怒り”というのは、そういうときにはじめて出すものなんだ。
イライラしたり、クヨクヨしたり、普段の生活で“怒り”を見せるということが、何だかバカバカしく思えた。
この世に存在するすべての人やものを大切に扱いなさいということが、この世界の“掟”なのかもしれない。