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ライト/オフのkanaco4月末までお休み中のレビュー・感想・評価

ライト/オフ(2016年製作の映画)
3.4
1億回以上再生されたホラーショートムービーを長編映画化。暗闇に現れ光を嫌う異形と戦う家族を描くスイッチバトルホラー。ルールが決まっているのでどこかゲームっぽい雰囲気。家族の再生物語としてもきちんと描かれて好印象。ジャンプスケアが多いオバケ屋敷タイプでもあるため苦手な人は注意かも。(140文字)

****以下ネタバレあり&乱雑文****

◆あらすじ◆
1人暮らしをしているレベッカは、実家に住む弟から「ママが独り言を言っている。鬱病が悪化している」そして「電気を消すと、“何か”が来る」と助けを求められる。怯える弟を守るため実家を訪れるレベッカ。しかし仲が悪い母親と口論になってしまい事態が改善しない。そして、レベッカも確かに暗闇に“何か”を感じた。その“何か”は床に“ダイアナ”と名を記す…。ダイアナとは一体何者なのか…?

❶暗闇に現れる異形と憑かれた家族の死闘を描くスイッチバトル

世界で1億回以上再生された話題のホラーショートムービーを長編映画化。

暗闇に現れ、光を嫌う異形のモノ“ダイアナ”と彼女に憑かれた家族の死闘を描くスイッチバトルホラー。ルールが決まっており光(太陽光・電気・懐中電灯など)が当たる場所には出現しなかったり、ライトを当てるとダメージを与えたりすることができるという、ゲームに近い怪異の回避方法があるため、人間VS異形のギリギリの戦いが楽しめる。ただし、ジャンプスケアも多いオバケ屋敷タイプのホラーでもあるため苦手な人は注意かも。

❷異形の存在“ダイアナ”の正体や家族の再生物語もきちんと書かれて好印象

ホラーパートは分かりやすい恐怖表現で考えずに楽しめる部類だが、異形の存在“ダイアナ”は何者か、なぜ光に弱いのか、なぜレベッカたち執着するのか…という理由・背景についてちゃんとストーリーが描かれているのが良かった。そして家族の再生物語としても練られている。“ダイアナ”によってバラバラになってしまった家族がいよいよ完全に崩壊しそうになった時、今度は逃げずに助け合う様子がシンプルながら良かった。

また、もう一つ好印象なところは主人公レベッカの彼氏ブレッド君が“ちゃんとした人”であること。一見軽薄そうに見えるのだが根が紳士だし誠実で好感度が◎ホラー映画において真っ当に彼女さんを支えて頑張れる彼氏君はめずらしい(笑)

❸私の思い出だけど、PSゲーム「エコーナイト」のゲームプレイを思い出す映画。

フロムソフトウェアから発売された私が好きなホラーゲームの1つ、古きPlayStation用ゲームソフト『エコーナイト』『エコーナイト#2 眠りの支配者』をプレイした感覚を思い出す映画だった。

幽霊船に閉じ込められた主人公が謎解きをしながら脱出する主観視点のアドベンチャーゲームで、もちろん道中で幽霊に襲われるのだが幽霊は暗闇にしか出てこないため、幽霊船のあらゆる部屋の電気をひたすらにつけて回るのが攻略のポイント。新しい部屋に入ったら、まず電気のスイッチの場所を瞬時に捉え、わき目もふらずにそこへダッシュしてスイッチをカチッ!!

このゲームをプレイしていた頃はなんとなくリアルも影響されてしまって、昼間だから別に電気をつけなくても過ごせる自分の家の中でも、通過するだけの廊下とか階段とかで無駄に電気スイッチをつけて回っていた(家族に大不評 😂)。

本作のレベッカと“ダイアナ”の暗闇と光源のバトルは、ゲームをしていた時のあの、「部屋が明るい安心感」「電気スイッチまでダッシュしている間の緊張感」「スイッチを押すもまさかのブレーカーが落ちていてブチ切れながらスイッチをカチャカチャするも点灯しない時の絶望感」…あのドキドキ思い出して懐かしさを感じた(笑)

🔦🐝「あのラストはもうちょっとどうにかならなかったかな~とは思ってしまった。確かに一番てっとり早い解決法かもしれないが…。でも他に良い解決法は思い浮かばす…。Xbox 360のホラーゲーム『アランウェイク』のランプおばさんに倣って発電所に住むくらいじゃないとダメかなぁ…。おや?よくよく考えたらライトやフレアガンで異形のモノを倒す『アランウェイク』の方が『エコーナイト』よりも本映画に性質が近いのかしら?光と闇の対立は色々なところで扱われますが、その設定は王道ながら熱いですよね~😆💕」