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ライト/オフのSQURのレビュー・感想・評価

ライト/オフ(2016年製作の映画)
4.0
ドクターフーの嘆きの天使を思い起こさせるようなホラー
こちらは視線ではなく光に弱い

この光に弱いというのが現代の恐怖感情にマッチしていると感じた
LEDライトで一晩中照らし出された街中から深夜郊外に帰る途中、街灯の光さえ届かない物陰に何かが潜んでいるような気がする、
誰しもそんな恐怖を抱いたことがあるんじゃないだろうか
街で煌々と光り続ける安全の象徴たる電気の「不確かさ」がしっかりとホラーに落とし込まれていたと思う

演出でも音やカメラワークが凝っていて洋ホラーではあまり味わえないゾクゾクを味わえた

一方で、説明は明らかに過剰だった
はじめあの姿を闇の中に見た時はその得体の知れないものに恐怖を覚えたんだけど、話が進みその"理由"が明らかにされてしまうと正体不明のものから対処可能なものに成り下がってしまった
これはホラーとしては致命的だと思う
対処可能なものとして描くことでラストの展開に繋がりはするのだけれど陳腐
闇の中に潜む得体の知れないものに対する対処があれでいいなんてことはないでしょ
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