ついに観る事が出来た。感激。
そこは、心に傷を負った子供達がいる短期保護施設"ショート・ターム12"。そこで働く主人公グレイスは今日もいつものような毎日を過ごしていた。そしてある日、新たな入居者がやってくる。といった始まり。まるで一本のドキュメンタリーを観ているような気分だった。親からの虐待に苦しむ子供、将来が不安になり犯罪に走る子供...。心を閉ざしてしまった子供達の、自分だけしか分からない苦しみや悲しみは、観ていてとても辛く胸に刺さった。そんな彼らを支える職員達。誰に対しても平等に接するというのは保護施設といった場所で働く人間にとっては当然の事であろう。しかし子供達の言動に対して決して否定的な姿勢を見せる事なく、肯定的かつ献身的な支え方で彼らと一生懸命向き合うブリー・ラーソンら演じる職員達の姿に感動した。たくさんの悩みを抱える人それぞれが、光を見出そうとするのが想像出来るような希望に満ち溢れた音楽も最高に良い。きっとこの映画を観た人は皆、笑って泣いて、そしてまた、泣いて笑うだろう。痛烈で心震わす、魂が突き動くヒューマンドラマ映画の傑作。素晴らしい。
