冒頭…まさか!あぁ、油断した。ヒィ…と息を呑む。
この監督の映画は初体験だったが、カメラワークや効果音、吐息、喘ぎ声まで泥臭くギラギラしてリアル過ぎてひどく感銘をうけてしまった。
視力の奪われた世界。表情や仕草、身ぶり手振りで表される非言語的コミュニケーションは勿論通用しない。だから、誰も話さないシーンは観てる方が勝手に「間がわるい」感覚に陥るのだ。美しい容貌も確かめることはできないし、なんの概念にもならない。しかし…聴覚や嗅覚、感触から理解不可能な美に取り憑かれていく盲人たち。
健常者と対比や価値観や距離感などメッセージ性も強かったが、それ以上に監督の世界に溺れていく心地よさがあった。写真の違和感も然り。
終盤、あの映像…もっとみせて、はっきりとみたいと前のめりになり眼を擦ってしまう視覚的効果。不可思議な感覚に陥ってしまう。全身をくまなくブラインドマッサージを施されたように。
しかし、星野源似のシャオマーはかっこいい。眼福よ。彼が…あんなこと(^^ゞ