きぬきぬ

ブラインド・マッサージのきぬきぬのレビュー・感想・評価

ブラインド・マッサージ(2014年製作の映画)
3.6
南京の盲人マッサージ院での盲人のマッサージ師たちを描いた群像劇。
見えないから嘘をつかれることが怖く不審感は常にあり、見えないから触れることが重要だけど触感覚も鋭い。見えないから、美を知りたくて固執する。
若い青年/小馬が婚約者のいる女性に執着したのは、彼女から性的な匂いを嗅ぎ取ったからと思う。性的欲求の解消ではなく恋愛も結婚も望むし、一人で生きることにも不安がある。でも健常であっても人の心は見えないくらいだから、余計に彼らの一方通行さが痛々しい。

ロウ・イエ監督の常連チン・ハオさんはいつも気の毒な役回りだなあ。小馬のホアン・シュアンみたいに救いをあげて欲しかった。院長、けっこう優しくて良い人だと思うよ。
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