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6才のボクが、大人になるまで。のwarderbrothersのレビュー・感想・評価

4.8
ー感想ー
先に言っておきます。
この点数は本来なら考慮すべき、「作品の面白さ」を無視しています。

他の人の “boyhood”(少年時代)を体験できる。極端に言うと『タイムスリップして他人の人生を歩む』そんな不思議かつ貴重な体験ができる2時間40分です。

自分や友達の少年時代と比較して見ると

共感して懐かしさを感じたり、
普段なら思い出せないことも突発的に思い出せたり、
新しい発見がある。

感じたことを全て書き出そうとするときりがないんですけども、2つあげると

1,思いがけない人物が自分の将来を変えたりする。あるいは逆に全く影響がなかったりする。誰かも覚えていないような人が実は今の自分に大きな影響を与えていたりする。 「人生って数奇だね」

2, とんでもない経験をしても時が経てばその記憶は記憶の底に沈められる。
「時間が持つ力は計り知れない。」

12年かけて撮影されたこの作品だからこそこれらのことを感じることができたんだと思います。



ー考察ー
「時の流れ」
子供視点の時の流れと、大人視点の時の流れでは、感じ方が違うのではないかと思うんです。
子供の場合は記憶が断片的で思い出が写真のアルバムのように見えているのではないでしょうか。(主人公が写真家なのをヒントに)
そして大人の場合は記憶が写真ではなく、鮮明に動画として残っているのではないでしょうか。

もしそうだとすれば、子供は長い間世話をしてくれた親の記憶と、ほんのわずかな時間遊んだ友達との記憶の量においては差があまりないのではないでしょうか。

終盤に母親が感情的になったシーンで、そんなことを思わされました。

私も今は大学4年生
家を巣立っていく際には親への感謝をちゃんと伝えないといけませんね。
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