らんらん

慕情の河のらんらんのレビュー・感想・評価

慕情の河(1957年製作の映画)
3.0
鶴田浩二主演、若尾文子と川口浩が助演をつとめるクラシックな映画
というか主な登場人物はこの3名のみ、他にも多くの人は出てくるけど(潮万太郎とか杉田康とか)みんなモブ同然

ストーリーは
かつて有名な交響楽団の指揮者であった鶴田浩二が何を血迷ったか
音楽は金持ちだけの道楽じゃない!人間すべてに平等だ!と
貧しい人々、働く人々にも生きる支え、希望になると理想に燃えて
貧しい工場町をまわり、経営者の協力を募り、工員たちに音楽を布教しながら演奏会を目指すって流れ
初めはなんとなく協力してくれた経営者たちなんだけど、もともと高尚なクラシック、オーケストラなんてチンプンカンプン
仕事も忙しいし余裕がないしで、次第に工場を練習場に貸し出すのも渋り始めて、上の圧力もあってメンバーの集まりも悪くなって自然消滅的に解散、鶴田も古巣へと帰っていく
それでも鶴田の思想に影響された有志(若尾、川口ら)は諦めることなく活動を続け、経営者を説得し演奏会の予定までこぎつける
そこで鶴田に帰って来てもらおうと会いに行くんだけど、、、

一応映画らしく若尾ちゃんは鶴田を密かに想っていて、川口は若尾ちゃんにラブ、みたいな三角関係もあり
ストーリー的にはそんなに悪くなさそうなんだけど、あまりに他の人々をないがしろにしてる、描写がなさすぎるのもあって、なんかなぁって、、、うまくやれば町おこし的な感じ?「フラガール」とかみたいにも出来たと思うのに、、、

まあ、言っちゃうけど若尾文子目的です!w
それでなかったら見る優先度はかなり低かっただろう映画
若い頃の若尾ちゃんらしくぷっくりしていてかわいらしいこと
ただ人物像はあまり好きじゃないかも、、、鶴田浩二の前では常にいい子で、恋する乙女みたいにるんるん
一方川口浩の部屋にしょっちゅう出入りしてはお姉さん的に世話を焼いてみたり
天然なの?わざと?川口浩は保険?とかいろいろ勘ぐっちゃうじゃない、たぶん天然、ちょっとおバカさん
なんかどんくさいなーって思ってたら、、、ほんとにどんくさい、コントのような最期ww

鶴田浩二のキャラクターもどうなんだろ?いかにも理想に燃える男、聖人みたいだけど、、、偽善者言われるのもわかるなーって
後から実は○○だったんだよ、みたいな言われたってみんなはそう受け止めなかったわけで、擁護してたのは個人的に想いのある若尾ちゃんだけだもん

川口浩はあいかわらず捻くれてて素直じゃないキャラクター、でも子供っぽくてかわいらしさすらある
胸を病んでいるらしく死を予感してたらこっちじゃなかったw

まとめ!
ラストは若尾ちゃん無きオーケストラの演奏会、若尾ちゃんの席には楽器のみ、複雑な心境の鶴田浩二と川口浩であるが演奏会は見事成功!大きな拍手のなか映画は終わる、、、

本来なら感動の場面?感動させたいんだろうけど、、、無理があるかと、強引すぎる
この映画で印象に残ったのはただただどんくさい若尾文子!
三角関係のもつれで部屋を飛び出した川口浩を追いかけて、すっころんで車に轢かれる、、、なんだこれ?w
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