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謀議/コンスピラシー アウシュビッツの黒幕のmiumiuのレビュー・感想・評価

4.0
豪華な役者陣のTV映画。ユダヤ人大量虐殺決定までの会議を淡々と描く会話劇。
会議を操り合意にこぎつけようとするハイドリッヒと、それぞれの職務上の立場から賛成・反対する列席者との心理戦。

これは見応えありました。
不穏すぎる会議なのに、豪華なお屋敷でご馳走の準備から始まり、最後はきらびやかなテーブルを片付けて終わるのが怖い。
ニコニコ笑顔全開で会議をぐいぐい引っ張っていく、ケネス・ブラナー演じるハイドリッヒが怖い。見た目朗らかなだけに怖さ倍増。

コリン・ファースはニュルンベルク法を整備したストゥッカート博士役。(演じた時期として近いのは『ブリジット・ジョーンズの日記』? まるで別人だよ。)
着こなしから髪型までビシッときまっていて、神経質そうなインテリ役がぴったり。
自分の作った法から外れないように半ばキレ気味に自己主張する辺りとか、ユダヤ人を助ける派のようでいて発言は最低なところとか、なかなか凶悪でした。(そしてそれを黙らせるハイドリッヒはさらに最凶で狂っている。)

ラストで『ハイドリヒを撃て』(未視聴)に繋がるエピソードの話題も出てきてそちらも観たくなった。
そして端役で出ているらしいトムヒドルストンを見逃したのでもう一度見ます。
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