Kiwi

リッチーとの一日のKiwiのネタバレレビュー・内容・結末

リッチーとの一日(2012年製作の映画)
2.4

このレビューはネタバレを含みます

 みなさんの高評価に比して、私はこの映画になじめなかった。それがなぜなのか要因を考えてみた。
・冒頭がつらかった。ドラマの手術シーンや他の流血シーンなどで気持ち悪くなったことは無かったが、この映画の自殺未遂シーンはリアルすぎて……。
・可愛い姪っ子に会ってエネルギーをもらうのはいいのだけど、ドラッグまみれ?の危険な場所に連れて行っちゃってだめじゃないかと道徳的な防衛本能みたいなのが働いて、「おうちに帰りたい」気持ちになってしまった。自殺の背景を推測させるパートでもあるのと理解はできるものの…。
・ダンスシーンは幻想だと思うけどリッチーが姪のおかげで世界の輝きを垣間見たということで重要。ボーイミーツガールならぬオジサンミーツガール。ただし、ドラッグの暗い影がつきまとうので単純にハッピーではなく。
・パラパラ漫画で心の交流ができ、疎遠だった妹の状況もわかって和解できたのは良かった。DVから娘を守るのは確かに「最高の母親」。でもそれなら、今後ももしよかったら力になりたい、と言えばいいじゃない?無理かなぁ。
・いちばん違和感があったのが、帰宅して再び自殺しようとするところ。ええ~っ、ちょっと待て~、台無しじゃないか~!と。簡単に救われるものでもない、我に返るとやっぱりダメってことなのだろうが、リアルすぎる。電話の線を引っこ抜いてから挿し直して出るまでの間、を描きたかったにしても、裏切られた気持ちになった。
・そんなに死にたかった(死ぬほかない状況に追い込まれていた)にしては、毎週金曜の約束ができたら救われるっていうのは逆にどうなの?(その程度なら一晩の出会いででも救われるんじゃ?)と思ってしまった。
 要するに、私にとってこの映画は「過剰にリアル」であり、厳しいリアルをひっくり返す要素のほうがパワー不足に感じられてモヤモヤした、ってことみたい。
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