LalaーMukuーMerry

みつばちの大地のLalaーMukuーMerryのレビュー・感想・評価

みつばちの大地(2012年製作の映画)
4.3
ミツバチと人とのかかわり、今はこんなになっているのか、と改めて思い知る。

世界中でミツバチが謎の死をとげ、数が急激に減っていることが問題になっているけれど、つい最近、特定の農薬が原因であることまでわかってきた。本作は、原因がまだ謎のままだった2012年、世界中の養蜂家を取材してミツバチと養蜂家をはじめとする人々とのかかわりを描いて原因を探ろうとした作品。

資本主義の規模と効率の経済の流れに押し流されて、犠牲になっているのはミツバチという捉え方をしていて、とても説得力があった。

ミツバチの繁殖をコントロールして同じ遺伝子の女王蜂の幼虫をたくさんつくってアメリカの養蜂家に売るオーストリアの育種家の人。アメリカの養蜂家は買った幼虫をもとにコロニーを増やし全米各地を移動しながら果樹園の受粉を行う、1年たったらコロニーを潰してヨーロッパからまた新しい幼虫を買う…。病気に侵されないように抗生物質入りの砂糖水を大量に与えて育てる。ミツバチたちは、ハチミツを作れ作れとばかりに、せっせと働かされているようで…、社畜呼ばわりされる私たちとあまり変わらないみたい。

親から引き継がれてきた伝統の養蜂業も、現世代の間に規模が拡大、機械化と化学物質なしでは成り立たなくなっているようだ。これではミツバチに感謝なんて気持ちのゆとりはできないな。たとえ農薬の問題が解決したとしても、釈然としないものが残るなぁ。

映像が素晴らしかったです。女王蜂が空高く飛びながらでオスと交尾するシーンをミツバチ目線で撮った動画は圧巻でした、アレどうやって撮ったのだろう?