茶一郎

パディントンの茶一郎のレビュー・感想・評価

パディントン(2014年製作の映画)
4.2
『マーマレード食ってる場合じゃねぇ!』

 絵本の中のロンドンの見事な映像化。矢継ぎ早なギャグとテンポの良いストーリーテリング、映画的なワンアイディアが詰め込まれたエンターテイメントとして誠実すぎるアプローチ。
一つの家族がもう一度団結するまで、一人の男がかつての自分を取り戻すまで、そして一匹のクマさんが居場所を見つけるまでの物語。
この世界に慣れるまでかかってしまった時間がそのまま作品の評価に直結するように感じる。

 かつて「猿の惑星 新世紀」がまさかの猿の生活描写から映画が始まり観客を驚かせましたが、今作はクマさんの生活から映画がスタート。
主人公は、卑猥なクマさん「テッド」とは正反対な英国紳士。パディントンがお世話になるブラウン家、ドールハウスのような美術と見せ方、後でしっかりと回収してくれる小道具使い、回想シーンもしっかりと画で見せてくれるまさに映画的な見事なワンアイディアの結集。
パディントンがロンドンに来た時の音楽から中盤、そして最後の音楽の上手い変化、映像とリンクした劇盤。音楽使いも素晴らしく、とにかく楽しい作品。

 まさか「ミッションインポッシブル:ゴーストプロトコル」のパロディをあそこまで真面目にやるとは