このレビューはネタバレを含みます
ペルーの奥地の森深くからロンドンへとやってきた紳士的なしゃべるクマのパディントンの物語。原作は児童文学ですし、アクションがあり、ちょっとしたスパイ要素もあり、そしてギャグもある、そんな感じで家族で一緒に楽しめる内容になっています。
しかし、少し視点を変えて観ると、この映画にはさまざまな社会問題を提示する要素が含まれています。クマをうとましく思うご近所さんは、人種差別や異質な者を排除したいという意識が滲み出ており、異質な者が自分たちの生活に関わることを嫌う者を表しているように見えます。以下のブログでも書かれていますが、帝国主義や人種差別に対する批判が含まれていて、考えさせられる点もあります(参照: http://d.hatena.ne.jp/saebou/touch/20160119/p1)。
単にラブリーなクマが出てくるだけではない、よく練られて作られた作品です。