「パディントン2」を本日鑑賞。そのレビューの前にまずは第一作について。
英国の児童文学作品「くまのパディントン」を映像化した作品。
オリジナルの絵柄がほのぼのとした素朴なタッチであるのに比べて、実写版はCGで結構リアルな質感になっている。
漫画や絵本のキャラを下手にリアルに描いて気持ち悪くなるケースあるけど、どうしてどうして、これがちゃんと可愛らしいキャラクターになっている。
ペルーの山奥に住む人の言葉を喋るクマの老夫婦とその甥っ子。ところが地震によって叔父さんを亡くした甥クマは、叔母さんのすすめで、かつて叔父さん夫婦と遭遇したイギリスの探検家のもとへ旅に出る。
長旅のすえ、イギリスのパディントン駅に降り立ったクマはブラウン一家と出会い、探検家を見つけるまで彼らの家に居候することになる。
そして、クマはブラウン一家から駅名にちなんで“パディントン”と名付けられる。これが日本の話だったら“渋谷さん”とか“上野さん”みたいな名前になるんだろうね。
この人の言葉を喋るクマ・パディントンをはく製にしようと企むのが博物館の女館員が本作の敵役。これを何と大女優ニコール・キッドマンが演じている。
難を言えば、このキッドマン扮する悪役を序盤にパディントンたちと交錯させていないがために対決感が弱い気がする。
クマにしては珍しく(?)紳士的なパディントンだが人間の生活にまだ慣れてないせいか(というか天然ボケなのか)、本人の意思とは裏腹に失敗ばかり起こす。
バスルームの水没やセロテープのギャグなんか、いくらなんでもちょっとワザとらしいなぁというドタバタ感も否めないが、クマが可愛いから許す(笑)。
クライマックスで、あのスパイ映画の音楽が流れるのが楽しい。しかもその時、脱出するためにパディントンが使う道具について伏線が張られているのもうまい。
■映画DATA==========================
監督:ポール・キング
脚本:ポール・キング
製作:デヴィッド・ハイマン
音楽:ニック・ウラタ
撮影:エリック・ウィルソン
公開:2014年11月28日(英)/2016年1月15日(日)