ハッピーアイスクリーム

パディントンのハッピーアイスクリームのレビュー・感想・評価

パディントン(2014年製作の映画)
3.7
ペルーの森から新しい家を求めてロンドンにやってきた小さなクマの子が、偶然出会った一家に“パディントン”と名付けられ迎え入れられるが、慣れない都会で騒動を巻き起こしてしまうファンタジーコメディ。

世界中で愛される児童小説『くまのパディントン』をCGやアニマトロニクスを用いて実写化した作品。
原作の大ファンであったニコール・キッドマンや『シェイプ・オブ・ウォーター』のサリー・ホーキンスらが共演。

現代の技術で見事に再現されたパディントンがとても愛らしかったです。
まるで本当にそこに存在しているかのようにロンドンの街並みに馴染んでいた。
ロンドンの人々も特に驚きもせず彼を受け入れるという世界観が素敵。
なかなかご都合主義な設定が多々あったけど、異文化の種族を受け入れることが一つのテーマとしてあったのかなと思います。

冒頭は思いの外、悲劇的な始まり方だったけど、一つ一つの笑いが丁寧に組み立てられたピタゴラスイッチの如く、ドタバタがどんどん大きく展開していくのが楽しかった。
サイフ泥棒のくだりと、女装パパとの潜入ミッションが特に好き。
後半のパパがカッコイイ。
そしてハンディクリーナーの吸引力。
映画のパロディなんかもあって見所満載です。

“ロンドンは変わり者だらけ
つまり誰でも溶け込める”

誰だって、初めての場所は不安でいっぱいだし、失敗もたくさんする。
それでも暖かく迎えてくれる人がどこかには必ずいるはず。

親子代々着続けてきたコートをパディントンにあげるシーン。彼が家族としてようやく認められたその瞬間にちょっと泣きそうになった。

和やかで優しい気持ちにさせてくれる良い映画でした。