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パディントンのruublueのレビュー・感想・評価

パディントン(2014年製作の映画)
3.0
ペルーの山奥に暮らしていたクマ一家がイギリスの探検家と出会い、マーマレードの作り方とイギリス英語を教わって、喋れるクマになる。ある時、子グマは おばあさんクマの勧めで船に乗ってロンドンに行く事に。トランク抱えた子グマが紛れ込んでも全く気にも止めないロンドン駅の群衆。。


(感想) かわいさと社会風刺のコラボ
ストーリーを通じて感じるのは、イギリスも多くの移民を受け入れざる得ない時代となり、価値観の違いを理解せざる得ないやれやれ感と、同朋向けのお疲れ様の共有みたいな空気が微細に感じられる事だ。

ラストに流れる曲の歌詞が和訳されている。(記憶の範囲ですみません)

♪先ず外に出て驚いたのはぴょんぴょん飛び跳ねる中国人、ああ面白い、その次はインド人にアメリカ人にイギリス人も。最後に来たのはなんとかわいい日本人♪


パディントンの言うセリフ。「変わり者のクマの僕だけど、ロンドンの人は全員どこか変わってると奥さまは言った。だからここでやっていける。それがロンドンなのさ」

イギリス映画とは子供向けであってもどこか考えさせられる、笑いは膝を打って大爆笑!とはならず、なるほどねぇ的なちょっと皮肉なクスッとした笑いが良しとされる印象を持った。全般を貫く小気味好いズレズレ感は未だ消化不良だが今後も注目したいものだ。



(ビジュアル) 絵本のようなシーンが織り込まれる。一家が上手く行くと花が咲く壁の絵。家の断面図で各部屋の様子が一覧出来るカット、電車の模型が運んでくるイギリスらしい午後の紅茶など。

(ファッション)パディントンの一番の理解者、奥さまのファッションが大人かわいい。一言に深みのある、一家で最も度胸のあるおばあさんのタータンチェックのスカートも素敵。おばあさんが屋根に登って敵をやっつける時もタータンチェックでした。
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