Hondaカット

複製された男のHondaカットのレビュー・感想・評価

複製された男(2013年製作の映画)
3.5
70点。全てのカットに潜むものを見つけたくなるような不条理で難解な物語…?と思いきや、そもそも謎解きしようとか、邦題にだまされるから混乱するだけで、もっとフラットに「映像の意味」を考えていけばもっと面白く観れたのかもしれない。

映画後半でやっと、え?もしかしてそういう事だったの!?と思ったときにはすでに遅し。鑑賞後、町山智宏さんの解説音声で全て納得。もう一度観たい!と思わせる映画。

象徴的な意味あいが分からなくとも、1カット1カットの意図された映像と恍惚の音を満喫できる。何気ないやりとりの中にサスペンスも心の揺れも含まれるのは、芝居や物語そのものよりも「単純な映像の力」を感じる。やはりただものではない監督。不条理感あふれる音楽や効果音の設計も見事でした。
Hondaカット

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