ロク

複製された男のロクのレビュー・感想・評価

複製された男(2013年製作の映画)
3.0
前作「プリズナーズ」が批評家や観客から高い評価を得たドゥニ・ヴィルヌーブ監督が次に手掛けたのは至って普通の日々を送っていた大学教授がテレビで放映されていた映画の中に自分と酷似した男が出ているのを見つけたことに興味を持ち彼に会いに行ったことから不可思議な出来事に巻き込まれるノーベル文学賞作家ジョゼ・サラマーゴの小説「複製された男」を実写化した不条理ミステリー。ヴィルヌーブ監督はドストエフスキーの「分身」のように自分とうり二つの人物が目の前に現れたことで不条理な世界に迷い込んでしまう主人公を通して人間の内に潜む二面性を描こうとしたんだけど暗喩的な表現手法を取っているため非常に難解で途中で完全に置いてぼりされてしまいました。元々抽象的な映像表現手法を取る監督だけど本作はその中でも屈指の難解さでしたね~90分と短い上映時間なのにメチャクチャ長く感じました。
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