テイアム

肉のテイアムのネタバレレビュー・内容・結末

(2013年製作の映画)
3.1

このレビューはネタバレを含みます

レース模様をあしらった上品なデザインと僅かな赤い血の滴下が物語の不気味さを物語るフォント。
タイトルの『肉』が印象的なこの作品のテーマはカニバリズムだが、人としての最大の禁忌事項を物語の主軸に置いたホラーかと思いきや、実は信仰心に篤い父親と逃れられない一家の伝統の中でもがく姉妹の苦悩を詳細に描く悲哀に満ちた作品だった。他の作品ではオチとして使われがちなカニバリズムもここでは一家の『伝統』として意外に早い段階で匂わせ、見せる。「あ~、結構前から食ってたんだ~」で、この後どう展開させるのかと心配していたが、思いの外ラストにはとんでもない画を持ってきた。しかもおかわりします。何度も。
一家に迫る医者のおじいちゃんが、川で発見された人骨に光沢がある事について「茹でたからだ」と根拠を示したり、冒頭で亡くなる母親や一家の父親の病気と人肉食の繋がり等、医学書を紐解いて伏線を回収していく場面が、今までの同テーマ作品にはあまり見受けられなかったディープな人肉食の知見を広げていく。
原題は『we are what we are』で「私たちは私たち」となるが、諺の『you are what you eat』(あなたはあなたが食べるもので形成されている)を知っていると、原題の放つ言葉の不気味な雰囲気がより伝わる。でも邦題は完全にコメディホラー的。内容知ってるならもっとシリアスな邦題つけて欲しかったなぁ。フォントは良いけどね、フォントは。
しかし最後に日記を捨てなかった彼女ら。これからも伝統を引き継ぐ気か!?