【この家族には、秘密がある。】
『我々は何だ? 神に選ばれたのだ。』
内容はあらすじと同等。波もなく、1時間近くにわたって数文字のあらすじ内容を引き延ばして引き延ばしてなんとか成立しているような薄さ。
が、ラスト20分の展開は宣伝通り予想外。
カニバリズムを継いで来た家族が儀式をひっそりと行う様がメインなので、人肉を豪快に食べる様な刺激を求めると満足はしない作品。この家族にとってそれは伝統であり、神に許される儀式なだけ。邦題『肉』がレースであしらわれているが、上品に肉を食すこの家族に似合う。
「We Are What We Eat=私たちは私たちが食べたものでできている」
という英語があるが、それを元にするとこの映画の原題の『We Are What We Are』はなかなかゾクッとする。
人名が出てくるまで結構長く、「これは誰なんだ」と思いながら知らない人物を観ている奇妙さが個人的には印象的。