Azuという名のブシェミ夫人

美しい絵の崩壊のAzuという名のブシェミ夫人のレビュー・感想・評価

美しい絵の崩壊(2013年製作の映画)
3.5
少女の頃から親友同士のロズとリル。
月日はたち、二人の息子たちもティーンエイジャーに。
そしてある夏、母親たちはそれぞれ相手の息子と関係を持ってしまう。

美しき絵空事です。
最初のロズとリルの少女時代シーンから綺麗。
彼女たちと、またその息子たちが大人になる切り替えの撮り方はありがちだけど、とても良い。
息子たちのサーフィンシーンも若さと波しぶきでキラキラと眩い。
美しき母親たちが、やはり美しく逞しい若者に育った息子たちと戯れる。
それはそれは耽美で不埒な白昼夢。
いったい誰の夢なんでしょうか?って話ですが。

ロビン・ライトとナオミ・ワッツだから可能なのであって。
やたら綺麗な画になってるんですよね。
ロビン・ライトもナオミ・ワッツもシワとか皮膚のたるみあるけど、それでも魅力的だもの。
昨今の日本には、なんだか不自然な“美魔女”なんてのが蔓延っておりますけども、あれどうなの?
ボトックスで顔パツパツに張ってるより、やっぱりナチュラルが素敵と思うんだよなー。
もはや己の未来への願望?でしかないので、この位にしておこう。笑

それにしても、この4人の受容の早さですよ。
後半にこそ葛藤が見られましたけどね、4人とも始める時あんまり抵抗無かったよね。
みんなでお酒飲んでる時の会話が、既に母親と子供たちじゃなかったもんな。
母親たちが、“女”過ぎちゃいました。

『美しい絵』が崩壊したわけじゃなくて、『美しい絵』によって周囲が崩壊したの。
あの閉ざされた楽園は、結局あなた達だけのもの。
これ、美しいって言ったらダメでしょ。

あーーそれにしても・・・美しかったな。
・・・・・・。