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アメリカン・スリープオーバーのnozomiのレビュー・感想・評価

3.7

ティーン達の、ある夏の一夜を描いた青春群像劇。

進級を目前に控えた夏の終わり。プールサイドで寝そべりながら、中学生のマギーは親友のベスに「この夏はなにもしていない」と不満を漏らす。ダンス仲間の友人にその夜に行われるスリープオーバー(お泊まり会)に誘われるが、ベスと共に年上の男女が集まる別のパーティーに行くことに。

その夜アメリカ・デトロイト郊外では、いくつかの場所で同時にスリープオーバーが開かれていた。

ある少年は一目惚れをした少女を探し回り、ある少女は彼氏の浮気を知る。かつて味わった青春を求めて、大学生の青年は以前に恋をした双子の少女達に会いに行く。そんな子供と大人の分岐点にいるティーン達の終わりと始まりが交差する夜の物語。

淡々としていて静的でその雰囲気だけで
私にとって大好きな作品になりました。

「そういえばあの時こんな事があった」と大人になってから思い出す青春の思い出は、甘酸っぱさと切なさを湛えたこんな夢みたいな夏の終わりの記憶なんだろうな。

原題は「The Myth of the American Sleepover」=「アメリカのお泊まりの神話」。「神話」だなんて本当に素敵な例えだと思う。
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