mimitakoyaki

アメリカン・スリープオーバーのmimitakoyakiのレビュー・感想・評価

3.8
空前絶後の長い連休がもう終わろうとしてるんですよ。
休みってどんなにあっても全然足りないんですね。
明日からどうやって生きていけば良いのか…。

新学期を目前に控え、あちこちで開かれる「お泊まり会」でキラキラ甘酸っぱい夏の終わりを経験するティーン達の青春群像劇です。

お泊まり会なんていう習慣がアメリカにあるんですね、知らんかった。
わたしも数少ない友達の家にお泊りし、朝方までガールズトークで盛り上がって楽しかったなんていう思い出が多少ありますが、アメリカのお泊まり会は、今日初めて会った子に「今日うちでお泊まり会あるけど来ない?」って誘われて、それで初対面の子の家に行って知らん子ばっかりの中でお泊まりするって、それ楽しいんか?と、わたしなら絶対ムリ!なやつですけど、なんかそういうのがあるみたいなんですよね。

みんな高校生なんで、やっぱり恋愛に夢中だったり憧れたりしてて、ちょっとプールで目が合って気になるとか、スーパーで見かけて一目惚れするとか、双子の姉妹のどっちかがアンタの事好きって言うてたよって聞いてめちゃくちゃ気になったりしてるんですね。

そんな男の子や女の子たちが交錯し、気になる子を探したり接近したり話したり。
ドキドキして、あー、この先どうなるんやろか…、この先に進んでいいのか…などと逡巡するのです。
その心模様がまあ手に取るように伝わってくる丁寧な描き方が素晴らしいんですよね。

青春てなんて浅はかなんだろう。
さっきまであの子が気になってたのに、やっぱりこっちの子かなとか。
その場の雰囲気に流されたり、酔った勢いだったり、そんなん本気の好きとちゃうやろがい!ってこともいっぱいなんですけど、そうやって大人みたいにしてみたくて精一杯背伸びしてる感じや、衝動に駆られそうになっても踏み留まる自分がいたりとか、そういうのがすごくリアルで、大人の階段を登り始めるこの時期の子たちを瑞々しく描いていています。

彼らの「好き」って全然深みがないし、恋愛ごっこ、大人の真似ごとでただ背伸びしてるだけなんですけど、この一晩のお泊まり会が通過儀礼のようで、キラキラした思い出になったり、バカな失敗したりしながら自分というものを知っていくのでしょうし、大人になっ時に、若さゆえの浅はかさも含めて愛おしく懐かしい思い出になるのだと思います。

その年頃だけにある煌めきを映した作品でした。

この子達は目前に新学期を控えて期待や不安でドキドキなんでしょうけど、わたしなんか明日からまた全力疾走で仕事を頑張らなあかんと思うと吐きそうなくらい嫌なんですよね。

この子達は気になる子の事を考えて夜通し過ごすけど、わたしなんか明日に備えて早よ寝ようと思います。
若いって素晴らしいですね。

54

あ、これで1000Mark! になりました☆