鰯

繕い裁つ人の鰯のレビュー・感想・評価

繕い裁つ人(2015年製作の映画)
2.9
チーズケーキが食べたくなる

海の見える坂道を登った先にある南洋裁店。南市江(中谷美紀)は職人気質で昔からのスタイルにこだわった洋服は全て一点もの。デパートに勤める藤井(三浦貴大)は南にブランド化を提案するが、南は常連の服の手直しとたまに先代のデザインを流用した新作を作ることで十分だと断る。

中谷美紀の立ち姿は1億点つけてもいいくらい綺麗。仕事ぶりは素晴らしいけれど掴みどころのない話し方も良かった。あと黒木華はやっぱりいいです国宝です
ロケーションやビジュアルもよく、神戸らしさはあったし物語とも合っていたと思う。

個々の物語は、うーん普通、という感じ。死に装束の件は良かったです。あれで南の人柄とか寄り添う姿勢が見られました
ただ全体の物語は詰め込みすぎでは?というほど無理を感じました。仕事ぶりや人柄を表すのにどれだけ多くの常連との交流が必要なんだ。ラストも2つの別個の話を並行させてどちらにも入り込めず少し消化不良。

そもそものお話がドラマでゆっくり描いたほうが魅力が発揮されるのかも(原作は未読です)
鰯