仕立て屋の女性と、彼女の作る服に魅せられる人々の人間ドラマ。
量産型社会で量産型のファッションをする人々で溢れる現代において、着る人それぞれの体型や個性に合わせた服を手作業で作る仕立て屋の仕事は、非効率極まりないのだけど、お気に入りの服を着ると自信が湧き出たり出かけたくなるみたいに、本来オシャレというのはもっと特別なものであって、服もまた、それぞれが身につけた人の歴史を刻むものなのである。
古き良き慣習とか、良いものを長く大切にする心とか、現代の我々が忘れてしまっている大切なことがオシャレな服やオシャレをして幸せそうな人たちによって描こうとするテーマは面白いけど、映画としてはイマイチ。