ronji

ビヨンド・ザ・エッジ 歴史を変えたエベレスト初登頂のronjiのレビュー・感想・評価

-
「ここはエベレストだ。限界をも超えていけ」

1920年代から長きにわたる挑戦の末、1953年にイギリス探検隊の登山家エドモンド・ヒラリーとネパール出身のシェルパ テンジン・ノルゲイによって初登頂がなされた記録を映し出す映画。

偉大な登山家の横には偉大なスタッフ、熟練のシェルパの存在が必ずある。
よく登山家1人の名前が一人歩きしていることが多いが、偉大なチーム無くして、高山の登頂はありえない。
実際にエベレストの頂に初めて立ったのは、彼ら2人だったが、登頂成功の陰には362人の隊の人間、そして挑み続けた先人達の想いがあったことを忘れてはならない。

なぜ、今、この映画のレビューを書くかと言うと、僕の尊敬する登山家 栗城史多さんがエベレストで亡くなったからだ。

彼は、単独無酸素登頂と頂上からのインターネット生中継を目指し、エベレストに8度挑んでいる偉大な登山家だ。
8度目の挑戦となった今回、途中で体調を崩し、低体温症となり5月21日本日、亡くなった。

僕は、大学時代に登山にハマった。僕自身4000メートルを超えるような山は登ったことがないが、世界最高峰に挑む植村直己、野口健、竹村洋岳などに憧れ、後に彼を知った。

彼には、当初、スポンサーが付いておらず、自らの足で企業に出向き、プレゼンを行い、スポンサー契約を結んでいた。僕は、そんな地道な彼の姿勢に憧れ、マウンテンパーカーは彼と同じでラフマミレーを選択した。

エベレスト登頂に向かう彼のミレーのマウンテンパーカーにはいくつもの企業の名前が記されていた。そう、彼の挑戦は、もはや彼1人の挑戦ではなくなっていた。彼の姿を見て、応援する皆の夢だった。

故に、彼の死を悲しむ者の数は、計り知れない。
そのうちの一人である僕は、せめてもの弔いの意を込めて、この映画に映し出されるエベレスト頂からの景色を目に焼き付けたいと思う。栗城さんが見るはずだった、この景色を。

栗城さん。
初登頂したヒラリー、テンジンと同じように、あなたも偉大なオトコだよ。あなたも。

合掌。