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FRANK ーフランクーのmasayaanのレビュー・感想・評価

FRANK ーフランクー(2014年製作の映画)
3.0
エンドロールを見るまで知らなかったのだが、この映画の仮面男・フランクは、実在のコメディアン/ミュージシャンをモデルにしている。

しかし、その仮面はそうした「引用」の意味を超えて効いている。『シェフ』などでも導入のあったツイッター実況型の進行や、浪漫主義的なロック幻想などとうまく合わさり、匿名的な主体として彼のことを様々に解釈する事ができそうだ。

あとは、フィルマークスを辿るまで知らなかったのだが、監督は『ルーム』の人。端的に、これからどーんと売れそうだなあとは思うが、「描いているつもりなのに、描けてないもの」を、センチメンタルな音楽や人物らの涙で演出し、「描いたつもり」になってしまい、観客もそれを「観たつもり」になってしまう作風にあるのはちょっと危ないぞ、と思う。
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