ー時に想像し得ない人物が、
想像もつかない偉業を成し遂げるものだー
どんな大きな戦争も、ただ終わる訳じゃなく
その影に沢山の人の偉業が隠れている。
その様を史実になぞられて
まざまざと見せつけられた作品だった。
あくまでアランに焦点を当てているので
展開自体のテンポはかなり速い。
彼自身も変わり者のため視聴者も彼を知りながら
物語を見つめていくことになる。
それにしたって
「あなたが普通じゃないから
世界はこんなに素晴らしい」
これはとても真理で、それでいて残酷な言葉だ。
今なら「普通じゃなくても」と言い換えられるんじゃないだろうか。
彼が普通じゃないから”世界”は素晴らしくなったけれど、素晴らしくなった世界に”彼”はいなかった。
売れないと言われた作品でも
彼の生き様を世に知らしめるため、
無償で脚本契約を交わしたグレアム・ムーア氏に
万雷の拍手を送りたい。