第二次世界大戦で、ドイツ軍の暗号を解読したイギリスの天才数学者の物語。苦労に苦労を重ねて暗号を解読し、スカッとするのかと思いきや、とても切ない。
主人公はとにかく孤独だ。天才で合理的な思考の持ち主だけに、人間的な甘さがなく、他人に好かれない。映画では主人公に寄り添い、主人公と暗号解読チームのメンバーをつなぐヒロインがいるのだけれど、その彼女も受け入れない。
主人公が受け入れ、孤独を癒す相手と認めるのは、主人公にしか理解できないものなのだ。そしてその相手のために、主人公のとった行動とその結果がとても切ない。本当に愛していたのは、この相手だったんだ…。
