ペジオ

イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密のペジオのレビュー・感想・評価

4.2
これが完全なるフィクションで且つ漫画だったら、編集者にこう言われそう
「主人公の設定詰め込みすぎ。ボツ。」

「でも実話なのだからしょうがない」
「based on the true story」映画において絶対にこういう展開にした方が映画的に面白くなるのにそうはならなかった場合、観客はこの「理由」で納得してしまいがち

この映画は完全なるフィクションと比べても主人公が設定過多である(勿論そういう人物だからこそ映画の題材となり得たのだが。)
「コンピュータ開発の父」で「ドイツの暗号解読によって戦争を終結に導いた影の英雄」で「同性愛者」で「アスペルガー症候群」で(エトセトラエトセトラ…)な「リアリティない漫画みたいな人」

「でも実話なのだからしょうがない」……という「理由」が全く別の意味で使われる

こんな主人公の人生だから様々なジャンル要素(本当にそれ1つで映画一本撮れる様なのが無数に)が見出だせるが、またその整理がメチャクチャ上手い
どの要素も喧嘩することなく、それでいて最大限の効果を発揮している
(この辺がアカデミー脚色賞を受賞した所以かね。)
個人的に気に入ったのは「青春映画」と「スパイ映画」的な部分なのだが、ここに来てマーク・ストロングという役者はスパイ専門役者になってきた感がある
謎(エニグマ)めいた雰囲気が良い

僕の人生にここまで映画的な面白みがあるのかな?…なんて考えると悲しくなってきた
「でも実話なのだからしょうがない」